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学習コラム
塾と予備校の違いを知っていますか?
2021.03.07
塾と予備校の違い
〇目的の違い
予備校は高校生や高卒生を対象として、大学受験に合格することを目的として通うための施設です。
一方、塾は学校の授業についていけない生徒や定期テストの点数を伸ばしたい生徒が学習する場です。学校ごとの定期テスト対策や、学校で使用している教科書に合わせた授業など、地域に根ざしたサポートを行う塾もあります。
〇授業の違い
予備校の授業は基本的に講義形式で、先生が話す内容を聞いてノートに書くという授業の流れが一般的です。質問したい点があった場合でも、基本的に授業後や質問対応用の時間まで先生と話をすることはありません。そのため授業を中断されることが少なく、集中して学習に臨む環境が整っています。授業形態は集団塾であることが一般的です。授業を担当する先生は受験指導経験が長い社会人の講師であることが多いです。質が高く、ハイレベルな授業を受けることができる点が予備校のメリットです。クラスは志望校ごとや、ある程度同じレベルの志望校を目指す生徒ごとに分けられることが一般的です。予備校の授業の難易度は学校で学習する難易度よりも高く、基礎的な内容は身についている前提となります。
塾は学校と同様の授業形式で、小学生から高校生まで対応します。授業形態には集団塾と個別指導塾があります。授業を担当する先生は社会人から、アルバイトの学生まで様々です。塾の授業は基礎から学習することが一般的であり、すでに学校で学習した内容についても塾で1から学ぶことができます。学校に入学する前から授業の先取り学習をすることもあります。予備知識がなくても入塾することができる点が塾のメリットです。
〇進路指導の違い
予備校には入試に関する最新情報や過去問題、受験生の模試の成績など、合格するために役立つ情報が豊富にあります。自社で模試を開催している予備校も多く、合格判定や自分の立ち位置を把握することができます。予備校から提供されるデータを元に自分で学習計画を立てて合格を目指すことが可能です。生徒一人ひとりへの個別での進路指導は行っていない予備校が一般的ですが、中には進路指導担当の担任がいる場合もあります。
塾では推薦や一般など、様々な形式の受験に向けて塾の先生や塾長が個別に面談を行い、生徒の成績だけではなく性格や生徒自身の希望に沿うように進路指導をすることが一般的です。
〇向いている生徒
予備校の授業は難易度が高いため、基礎の定着した生徒のさらなる学力の向上が可能となります。一方で、基礎的な内容が定着していない生徒にとっては難しい場合があります。また、予備校の授業形態は一方的に先生の講義を聞く形式であるため、受け身の姿勢になってしまいがちです。授業で先生の解説を聞いただけで理解したつもりになってしまう生徒もいます。しかし、一度授業を受けただけで学習内容を身につけることは難しいです。そのため、予習・復習に主体的に取り組むことや、宿題にしっかりと向き合うこと、わからない箇所は先生に質問をして解決することが重要となります。予備校には自習室の設備や過去問題の貸し出しなど、自主学習をサポートする環境が整っています。講義形式の授業では授業中に質問をすることは難しいため、授業外の時間で先生に質問をしに行く必要があります。コミュニケーションをとることが苦手な生徒の場合、わからない箇所があっても先生に質問する勇気が出ずそのままにしてしまうことがないよう、注意が必要です。以上のことから、学校で学習するような基礎的な内容がすでに定着しており、意欲的かつ能動的に学習に臨むことができる生徒に向いています。
塾は基礎的な内容から学習することができるため、学校での学習内容のフォローや定期テスト対策をしてもらうことができます。推薦入試や公立高校受験のための内申点を確保しておきたい生徒にとっては予備校よりも適しています。また、塾は生徒と教師の距離が近く、先生と直接話をする機会が増えます。そのためもし授業でわからない箇所があった場合、先生に質問しやすい環境が整っています。特に個別指導塾の場合は一人ひとりに合わせたスピードでわかるまで質問できる環境であるため、予備校や人数の多い集団塾では置いて行かれていまっていた生徒でも安心して通うことができます。人間関係がストレスになりやすい生徒にとっても個別指導塾であれば気軽に通塾できます。以上のことから、塾は基礎的な内容を1から学習したい生徒や、先生と生徒の距離が近い環境での学習が好きな生徒に向いています。