ブログ
学習コラム
中学生がやるべき高校受験の英語の勉強方法とは?分野別の対策方法や塾・家庭教師のメリットも解説
2024.04.09
中学生がやるべき、高校受験のための英語のおすすめ勉強方法を解説しています。単語やリスニングなどの具体的な分野別の対策方法や、塾や家庭教師のメリットも紹介していますので、入試突破にぜひ役立ててください。
英語は高校受験の中でも得点源となる科目です。とはいえ単語やリスニング、英文法、長文読解などやるべき範囲が広く「どうやって勉強していいかわからない」と悩む方も多いかもしれません。保護者の方の中にも「子どもが英語が苦手で入試に合格できるか心配」と思う方もいるでしょう。英語は正しい勉強方法を身に付けることで、しっかり得点につなげられます。今回の記事では、中学生がやるべき高校受験の英語の勉強方法を、分野別に解説します。塾や家庭教師のメリットについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
英語は成績アップが難しい教科と言われる理由
実は英語は5教科の中でも成績が上げにくい教科と言われています。そのため、英語に苦手意識を持ってしまう方も多いかもしれません。英語がなぜ成績アップが難しい教科であるかの理由について順に解説していきます。
積み上げ式で勉強しなければいけないから
英語は単元全体での理解が必要となる、積み上げ式の教科です。たとえば、英単語の意味がわからないと、長文読解やリスニングは解けません。英文法で基本的な文の構造を理解していないと、過去形や未来形といった時制の変化は理解できないでしょう。
他の教科なら自分の苦手な単元があっても、得意な単元でカバーすることはある程度可能です。英語は理解していない部分があると次に進めなくなることから、予習だけでなく復習も必須となる教科です。基礎ができていないとすべての単元が理解できなくなり、苦手意識を持ちやすいことからも、成績を上げにくい教科と言えるでしょう。
暗記がしにくいから
英語は英単語をはじめ、ある程度の暗記も求められる教科です。理科や社会と比較すると暗記すべき内容は少ないものの、暗記をしにくいことで成績が上がらない中学生も多いでしょう。特に近年では学習指導要領の改訂により、中学生が覚えるべき英単語は2000~2500語程度まで増加しています。
英単語だけでなく、熟語の暗記も必須です。暗記ができている状態とは「時間をかけずに思い出せる状態」を指します。英単語や熟語を暗記できれば英語の得点力アップにつながりますが、なかなか暗記ができないことも、成績アップをさまたげる理由と言えるでしょう。
高校受験対策の英語の勉強スケジュール
英語は積み上げ式の教科のため、勉強する順番を間違えると苦手意識を持ちやすくなってしまいます。おすすめの勉強する順番は「英単語→英文法→長文読解→リスニング」です。これを意識し、コツコツ勉強をすることで成績アップや苦手意識の克服につながります。
以下に高校受験までの英語の勉強スケジュールをまとめました。
時期 | 勉強する内容 |
中学1年生 | 定期テスト対策
定期テストの範囲の英単語と英文法をしっかり勉強する 特に英単語を重点的に勉強 |
中学2年生 | 定期テスト対策
定期テストの範囲の英単語と英文法をしっかり勉強する 特に英文法を重点的に勉強 |
中学3年生の夏まで | 英単語+英文法に長文読解の勉強を少しずつはじめる
部活の引退前まですき間時間を使って勉強する |
中学3年生の夏から
受験直前まで |
長文読解を重点的に行う
英単語と英文法で積み残しがあれば復習する 部活引退後の時間を受験勉強に充てる |
次に、具体的な英語の単元ごとの勉強方法を解説します。
英単語の勉強方法
英単語は高校受験までに2000~2500単語覚える必要があります。中学1年生からコツコツ覚えていくのが理想ですが、なかなか難しいかもしれません。英単語を短期間で効率よく暗記するための勉強方法を順に紹介します。
単語カードを活用する
英単語の暗記に有効なのが、単語カードの活用です。以下に英単語を活用したおすすめの勉強方法をまとめました。
・50語ほどをまとめて暗記する
・日本語を見て英単語を言えるようにする
・英単語を言えるようになったらスペルチェックをする
・1語あたりにかける時間は2~3秒
・覚えた単語のカードは外す
・覚えていない単語だけ反復学習する
・1周したら最初に戻って繰り返す
単語カードは1語あたり確認の時間を2~3秒にすることで、50語なら3~4分ほどで1周できます。覚えた単語は外して、覚えていない単語だけ反復学習していきましょう。覚えていない英単語が多ければ多いほどその分単語カードが必要なため、多めに準備しておくのをおすすめします。
派生語や類義語を一緒に覚える癖をつける
英単語を辞書で調べると、派生語や類義語が出てきます。たとえば「知る」という意味のknowを調べると、knowは物事を知る、分かるといった意味があり、派生語や類義語として、understandは理解する、通じる、くみ取る、feelは感じ取る、思うといった意味があることが分かります。派生語や類義語を一緒に覚える習慣を身に付けておけば、同じ意味の単語を関連付けて覚えられるため、より多くの英単語を効率よく暗記できます。
自分に合う単語帳を1冊見つける
単語を覚える代表的な方法としてあげられるのが、単語帳です。単語帳は使うものを1冊に絞り込み、使い込むのをおすすめします。また、頻出度順に並んでいるものを選ぶと、高校受験に必要な重要度の高い英単語から効率よく覚えられます。
動画や音声を活用する
YouTubeやSNSなどに上げられている動画や、英語のCDやアプリ、発音付きの電子辞書などの音声を活用することで、五感を駆使して英単語を覚えられます。通学中や入浴中などのスキマ時間を使って耳から音声を聴いたり、実際に声を出したりして英単語を覚えましょう。耳から発音を入れたり、発声したりすることで、リスニング対策にも有効です。
英文法の勉強方法
ある程度英単語の学習が進んだら、英文法の勉強に入ります。英文法は少なくとも中学2年生の終わりごろまでには完了しておくことがおすすめです。英文法を中学2年生の時点でマスターしていれば、中学3年生になった時点で長文読解対策に集中して時間を使うことができます。
具体的な英文法の勉強方法を解説します。
英文法の基本ルールをおさえておく
英文法は、英語の文章を組み立てる上でのルールになります。基本的なルールを覚えておかないと、単元が進んでも理解ができません。たとえば英語は肯定文の場合主語+動詞+目的語や補語の順序で文章が構成されますが、この順番は時制が変わっても基本的に変わりません。疑問文になると動詞+主語+以下~の順序に変更になるのも同様です。英文法の基本的なルールが身に付いていないときには、中学1年生の範囲に戻ってしっかり基礎固めをしておきましょう。
参考書や問題集を活用する
英文法の学習は、教科書よりも参考書や問題集を活用しましょう。参考書や問題集はあらかじめ重要な英文法がピックアップされているため、演習を繰り返すことで効率よく英文法を覚えられます。まず参考書で英文法の構造や仕組み、ルールをしっかりと理解します。その後問題集で該当する箇所を解くようにすれば、インプットとアウトプットによって効果的な英文法の暗記ができます。間違った箇所があれば、参考書で確認し、また問題集で解くという反復学習を繰り返すことが、英文法の暗記には大切です。
参考書や問題集は、中学1年生、2年生向けといったように学年別に分かれているものもあります。自分が不安な部分を復習するなら学年が前のものを選んだり、総合的に勉強したいときには全範囲が網羅されているものを選んだりといったように、自分に合うものを選びましょう。
自分のレベルに合う参考書や問題集を選ぶポイントは、やや難易度の低いものを選ぶことです。問題集が難しすぎると、勉強に対するモチベーションが下がってしまいます。やや難易度の低いものを選ぶことで、飽きずにコツコツ勉強を進められます。
問題集は何冊も同時に行うのではなく、1冊を終わらせてから次に移るのがおすすめです。また同じ問題集は最低でも2週、できれは3週やり込むようにしましょう。1回やっただけでは、せっかく覚えた英文法の記憶が薄れてしまい、曖昧になってしまうからです。繰り返し問題を解くことで、英文法を定着させ確実に暗記させることにつながります。
英作文はパターンを覚える
英単語や英文法を活用する問題に、英作文があります。英作文の対策は書き出しや組み立てなどの表現方法のパターンを覚えてしまうことです。問題集を活用して何度も英作文を行ってみることに加えて、中学校の先生や塾の講師、家庭教師の先生に添削をお願いしてみるのも有効です。第三者に添削してもらうことで、誤字やスペルミスなどの自分では気づきにくい間違いも見つけられます。
長文読解の勉強方法
長文読解は高校入試の中でも配点が高いです。英単語や英文法の勉強は中学2年生までに終わらせ、中学3年生からは長文読解対策の時間配分を多めにして英語の勉強を進めましょう。
長文読解の効果的な勉強方法を順に解説します。
問題集を繰り返し活用する
長文読解対策も、英文法対策と同じく問題集を繰り返し解く方法が有効です。多くの長文読解問題をこなすことで、長文読解で出題される問題の傾向やパターンが把握できるようになります。
高校入試では難しい文章や複雑な設問が出題されることはほとんどありません。多くが空欄の補充、文章の順序の入れ替え、内容の正誤を答える問題、といったパターンです。多くの長文読解の問題を解けば、設問に対して「なぜこの答えになるのか」の根拠を見つけ出せるようになります。
長文読解は過去問題にも必ず挑戦してみましょう。ある程度長文読解の勉強が進んでからはもちろん、いきなり取り掛かってしまっても問題ありません。自分のレベルに合った高校や志望校の過去問題に挑戦することで、入試当日にどのぐらいのレベルの長文読解が解けるようになっていれば良いかが分かります。過去問題集は、書店やインターネットの通販サイトで購入できる他、私立高校によっては学校案内などの資料に過去問題が付属していることもあります。
時間配分を考えて解く癖をつける
長文読解は入試問題の中でも、時間のかかる箇所です。長文読解に時間をかけすぎてしまうと、英語の入試問題の最後に辿り着く前に時間切れとなってしまうことがあります。時間配分を考えながら長文読解を解く癖をつけておくと、入試本番でも安心です。
たとえば長文問題をすべて読んでから問題に取り掛かると、該当する箇所を探すのに手間取ってしまうことがあります。その場合には、設問から先に読んでしまう方法も有効です。問題文を先に読んでおけば、本文を読んでいる途中に設問と関係のある箇所を発見できます。本文の途中でも設問に取り掛かれるため、すべての本文を読み終わった後は、ある程度の問題に解答できている状態です。正誤問題が出題されている場合は、設問が本文と合致しているか、間違っているかを意識しながら読み進められるため、時間の短縮につながります。
リスニングの勉強方法
リスニングは高校によっては2~3割の配点を占めることがあります。長文読解の勉強とともに、リスニングの勉強も合わせて行うようにしましょう。
リスニング対策は、ネイティブの発音する音を知ることです。音声CDやアプリ、動画などを活用し、英単語がどのように発音されているかをしっかり聞き取りましょう。英語の音に耳を慣らすだけでなく、一緒に同じスピードで音読や発音の練習をすることでさらに英語の音に慣れることができます。
塾や家庭教師のメリット
高校受験対策の英語の勉強は独学で進めるだけでなく、塾や家庭教師といった学習サービスを利用する方法も有効です。塾や家庭教師には、以下のようなメリットがあります。
・学習時間を確保できる
・わからないところを教えてもらえる
・受験や進学に関する情報を入手できる
塾や家庭教師を利用することで、学習時間を確保できるのが一番のメリットです。特に家庭での学習習慣が身に付いていない中学生は、自主的に勉強することはほとんどないでしょう。塾や家庭教師を利用すれば、強制的に勉強できます。
英語は積み上げ式の教科であり、特に理解度が大切になる教科です。塾や家庭教師なら、わからないところがあればその場で教えてもらえるため、わからないところをそのままにすることがありません。英語の苦手意識を克服したいときにも有効です。
ほかにも、志望校の出題傾向や学習計画のアドバイスといった受験のプロならではの情報を入手できるのもメリットです。特に部活などで忙しく効率的に受験勉強を進めたい中学生には、塾や家庭教師は心強い味方となるでしょう。
まとめ
高校受験対策の英語の勉強方法やスケジュールを解説しました。英語は積み上げ式の教科のため、中学1年生から受験を意識し、コツコツ勉強することが成績アップや入試の突破につながります。英語を正しく勉強すれば、高校受験で重要な得点源にもなります。自分に合う塾などの学習サービスも上手に活用し、志望校合格を目指しましょう。