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学習コラム
高校受験の過去問はいつから始める?有効活用法!
2024.03.27
「高校受験の過去問はいつから始めたらいいのだろう?」
「過去問を解く理由って何だろう?」
「過去問は何年分やればいいんだろう?」
「過去問の有効な使い方は?」
過去問の使い方に悩む受験生は少なくありません。
過去問は高校受験をクリアするための重要な武器です。しっかりと過去問に取り組むことで、高校受験というボスを倒せます。
この記事では、
・過去問を解く理由
・過去問に取り組む時期
・過去問の有効な活用方法
を紹介しています。
最後まで読んで、過去問を有効にフル活用し、高校受験をクリアしましょう!
目次
高校受験の過去問を解く理由
過去問に取り組むと勉強をやっている感がでます。ややもすると「〇〇高校の過去問を解けるようになった!」「今日は過去問を解いたから受験勉強できた!」となり、過去問を解くことで自己満足に陥り、安心してしまう受験生もいます。
そんな人は、過去問を「練習のための練習ではなく、本番のための練習」と考えることが大切になります。高校受験をクリアすることが最終目標であり、そのための過去問です。本番試験で自分の力を発揮し、クリアするために過去問を活用しましょう。
過去問を解く理由を紹介します。
試験の出題傾向を分析
過去問を使って出題傾向を知るだけで、高校受験のハードルはグッと低くなります。
敵(試験問題)を知らずして、受験勉強をするのは無謀です。「敵(試験問題)はどんな敵か?」「特徴は何か?」「気をつけることは何か?」などを知るために、過去問を解きます。公立高校、私立高校で試験内容が大きく違うことにも気付けるでしょう。
過去問を解いて、以下のことを分析し、情報を集めることが大切です。
・どんな問題が出るのか?
・問題の量はどれくらいあるのか?
・記号で答える問題が多いのか?名称を答える問題が多いのか?
・文で答える問題(記述式)はあるのか?あるとしたら、何問出題されているか?
・頻出問題はあるか?
・志望校に受かるための勉強ができているのか?
敵(試験問題)の傾向を知ると、対策を立てやすくなります。
「文法の問題は必ず出るから確実に解けるようにしよう!」
「英語は長文読解に時間がかかりそうだから、時間配分に気をつけよう!」
「記述で答えるには、単語を覚えるだけではなく、関係性を理解して文章で書けるようにしよう!」など、攻略するポイントが見えてきます。
得意教科・苦手教科や間違えやすい問題の発見
敵(試験問題)を知るだけでなく、己(自分の学力)を知ることも高校受験では大事です。
「自分の得意な教科と苦手な教科は何か?」
「間違えが多い問題はどんな問題か?」
「かんたんに解ける問題はあるか?」
など、自分の得意教科・苦手教科や間違えやすい問題を見つけましょう。
そして、今の自分にはどんな勉強が必要なのかを考えます。
がむしゃらに受験勉強をするよりも、
「苦手な二次方程式を克服するための勉強をしよう!」
「英語の文章の意味が理解できないから、英単語と英文法の基礎からやり直そう!」
というように、勉強の意図が明確になった方が勉強への集中力が高まり、学習効率がよくなります。
効率よくレベルアップをして、ボス(試験)に挑むために過去問は必須です。
過去問はどんな勉強が今の自分に必要で、レベルアップすべきかを教えてくれます。
試験の時間感覚をつかむ
レベルが高い問題を時間内に速く、正確に解ける力も試験本番では求められます。
過去問は試験本番と同レベルの問題であり、基本的な問題から難易度の高い問題まで様々なレベルの問題があります。一般の問題集よりも過去問はレベルが高めです。模試とは違い志望校に実際出た問題です。
試験時間内に速く、正確に解く力を高めるのに、過去問はうってつけの教材です。
「試験レベルの問題を時間内に解くこと」を過去問でたくさん経験します。そうすると、「この問題は〇〇分で解ける」「この問題は時間をかける必要がある問題だ!」など、試験問題に対する時間感覚がつかめてきます。
「試験時間」は受験生にとってプレッシャーになる要素の一つです。
タイマーなどを設定し、集中して過去問を解き、試験特有の時間感覚をつかんでいきましょう。
過去問をいつから取り組むか?
できるだけ早めに過去問を解くことをおすすめします。なぜなら、出題傾向や自分の得意な教科・苦手教科を早めに把握でき、受験勉強の方向性が定まるからです。どういう勉強が自分に必要かがわからずに勉強を続けると、遠回りになる可能性があります。試験日までの時間的制限がある受験では、いかに効率よく勉強して点数を取れるようにしていくかが重要です。
しかし、早い時期に過去問を解き始めると、学習していない範囲が出題される場合もあります。そういったことも考慮して、遅くても中3の9月から始めるとよいです。
この時期は部活動を引退して、受験勉強にもスイッチが入ってくる時期です。夏休み中に基礎固めをしっかりとして、9月から実戦的な問題である過去問を解く計画でも試験までに間に合います。
また、夏休みの初期(7月下旬)に一度過去問を解くことも有効です。夏休みの初期に出題傾向や自分の苦手問題を把握しておくと、それらを意識しながら夏休みに受験勉強を積み重ねることができます。
敵(試験問題)や己(自分の学力)を知った状態で夏休みに猛勉強をするのと、知らずに夏休み猛勉強するのとでは、どちらが効率よく勉強できるでしょうか?できることなら、早めに過去問に取り組みたいところです。
いずれにせよ、夏休み前後に過去問を一度解くことがポイントになります。
何年分の過去問を解くのがよいか?
「何年分の過去問を解いたらよいか?」と迷う受験生もいるのではないでしょうか。
結論としては、3年分〜5年分の過去問を解ければOKです。
過去問を解く理由は、出題傾向や自分の得意科目・苦手科目を把握したり、試験の時間感覚をつかんだりするためでした。最低でも3年分の過去問に取り組むことで、出題傾向が見え、得意科目・苦手科目もわかってきます。時間的に余裕がある受験生は5年分の過去問を解くことで、よりはっきりとした出題傾向を把握できます。
同じ年度の問題を何度も解くことはダメか?
同じ年度の過去問を何度も解くのはOKです。
くり返し同じ問題を解く→直し→復習は勉強の基本です。小学生の時に、かけ算九九や漢字を何度もくり返し練習して覚えてきたと思います。受験勉強においてもくり返し問題を解くことは重要です。3回以上同じ問題を解くと、ほぼ反射的に解けるようになってきます。
同じ問題を解くのは無意味に感じる人がいると思いますが、実は効率的な学習方法なのです。ですから、「1年分の過去問を3回解く」のと、「3年分の問題を1回だけ解く」のでは、前者の方が問題を解く力が身に付き、学習効率がよいです。時間的に厳しいと感じる場合は、同じ年度の過去問を何度も解いて、ゆとりをもった自分自身に合った勉強法を見つけましょう。
高校受験の過去問の使い方にはコツがある!
過去問は計画的・意図的に解いていこう!
過去問をやみくもに何度も解くのではなく、計画的・意図的に解いていきましょう。最低でも過去問を3回は解くとよいことを紹介しましたが、ここでは3回の「期間」に注目しましょう。1回目と2回目の期間、2回目と3回目の期間を考えて過去問に取り組むということです。
例えば、以下のような期間で過去問に取り組む計画が考えられます。(ここでは同じ年度の過去問を解く場合で解説します)
1回目 中3年の9月
2回目 中3年の11月
3回目 試験直前
この3回は必ず取り組むというスケジュールにして、余裕があれば4回目、5回目に取り組んでもよいでしょう。他の年度の過去問に取り組む計画を入れてもよいです。
過去問に取り組む計画を立てたら、過去問に取り組む意図(目的)を明確にしてください。
次のような意図が考えられます。
1回目の過去問
・出題傾向の把握
・得意分野・苦手分野を見つける
・間違えた問題、難しかった問題の確認
・試験問題の形式に慣れる
・疑似的に入試体験ができる
2回目の過去問
・1回目に解けなかった問題を確実に解けるかの確認
・時間配分の確認
・問題を解く順番を意識する(解ける問題から解く)
・試験問題の形式に慣れる
3回目(試験直前)の過去問
・場所も時間も完全試験モードで取り組む
・時間配分、問題を解く順番の最終確認
・この時点で解けなかった問題は試験本番までに確実に解けるようにする
過去問に取り組む意図(目的)を明確にすれば、
「点数は悪かったけど、必ず出る問題がわかった!」
「2か月前は解けなかった問題が解けるようになった!」
「試験本番までに〇〇を重点的に対策しよう!」などと、目先の結果(点数)に振り回されることなく、戦略的に受験勉強を進めていけます。
また、計画的・意図的に過去問に取り組むと、
「次に過去問を解く時には正解率を高めよう!」
「次回の過去問までには、苦手な問題を克服しよう!」と新しい目標が見つかり、勉強のモチベーションアップにもつながり、やる気を持続させられます。
計画的・意図的に過去問を解いていきましょう。
間違えた問題を必ずチェックする習慣を!
受験勉強をしていると同じ問題を何度も間違えることがあります。間違えるたびにガッカリし、落ち込みます。そして、不安になります。そういったことを少しでも防ぐために、間違えた問題は必ずチェックして、次に解けるようにします。
では、どのように間違えた問題をチェックしていくのでしょうか?
おすすめの方法は、間違えた問題の横に「正の字」でチェックを入れていく方法です。正の字の画数が多い問題は何度も間違えていることになり、一目で自分が苦戦している問題がわかります。
試験直前では、正の字の画数が多い問題を中心に取り組んだり、正の字の画数が少ない問題は解かずにとばしたりして、時間を効率的に使いましょう。
間違えやすい問題や苦手教科は、実は点数アップの大きな伸びしろです。
間違えやすい問題をしっかりと把握して確実に正解していくことで、大幅に点数アップしていきます。そして、自信をもって試験本番に臨めます。
こんな過去問の利用もおすすめ!
①苦手教科7:得意教科3の割合で過去問に取り組む
点数を取れない苦手教科の克服が、一番点数アップにつながりやすいです。しかし、楽しくスラスラ問題が解ける得意教科に貴重な勉強時間を費やす受験生もしばしば見かけます。
得意教科は点数が頭打ちになりやすいので、勉強時間の割合を苦手教科に多めにおくとよいです。得意教科の過去問は少なめに、苦手教科の過去問は多めに取り組み、弱点克服に集中する勉強方法がより効果が出やすいです。
②小分けにして過去問を解く
過去問1回目の段階では、全教科全問解くのはかなりのエネルギーが必要です。難しく感じ、結果も振るわず、メンタルがやられてしまう可能性があります。
そこで、過去問に取り組む初期段階では、
・過去問に慣れるまで大問を小分けにして、小休憩を入れながら解く
・慣れてきたら大問を増やし、長時間(試験時間に近い時間)で解く
方法をおすすめします。
例えば、国語は説明文や古文などが入り混じっていて、大問ごとにかける時間が長くなりがちです。集中力もなかなか持続しません。
そのような場合は、
・説明文→採点→休憩→古文→採点→休憩→物語文→採点→休憩・・・
と、大問を小分けにして解きましょう。一つ一つの大問の傾向が把握でき、途中に休憩を入れることで集中力を持続させながら過去問に取り組めます。
そして、過去問(試験問題)の形式に慣れてきた2回目、3回目では、
・説明文→古文→採点→休憩→物語文→・・・
と、解く時間を長くしていきましょう。少しずつ解く時間を長くしていくことで、集中力が持続しやすくなります。また、大問にかける時間や、教科にかける時間感覚が身に付いていきます。もちろん最終的には本番の試験時間で過去問を解けるようにすることが重要です。
過去問を制する者は、高校受験を制す!
いかがでしたでしょうか?
最初に述べたように、過去問は高校受験をクリアするための大事な武器です。過去問を上手に活用した受験生は、試験というボスを倒し、合格というハッピーエンドが待っています。
「過去問を制するものは、高校受験を制す」
ぜひ、今回の記事を参考に自分に合った過去問の活用方法を見つけてください。
高校入試をクリアして学校の仲間と喜びを分かち合いましょう。